引用
世界は流動的で、常に変化し続けている。
しかし、変化の中に「安定」がなければ、
人は継続的な活動を行いがたい。
かつて、安定した社会を誰よりも求めたのは、
大商人たちであった。
彼らは多額の資本を有するがゆえに、
安定した社会でこそ、危険を考慮する必要もなく、
多額の収益を上げることができるのだから。
そしてそれは、現代であっても変わりはない。
こうして国、民族、宗教を問わず、安定して商業活動に
専念することを望んだ者たちが、手をとりあって生まれた
組織が、後に「バランス・オブ・チェンジ」と呼ばれるようになる。
彼らは安定を求めた。
それでも、世界は変化し続ける。
彼らは現実から目を逸らすことなく、変化し続ける
世界を正確に認識していた。
それゆえに、恒久的な安定ではなく、変化の中での安定を求めた。
その結果、突出した者が存在しない世界、均衡した世界を望むに至った。
彼らの考え方は、まさに彼らの名称に反映されている。
そこに属するものに、国籍や言語、民族や宗教といった壁はない。
彼らはただ、動き続ける世界の安定を求める。
彼らは世界の安定を脅かす、均衡をゆるがす者を憎む。
彼らの唯一の理念、均衡した世界への欲求は、
平和と安定した世界を守ることに闘志を燃やす、
各国の特殊部隊や警察に所属する者の中でも、
特に正義感の強い者たちから共感を得た。
自らが愛する世界を守るために
自らが生きる世界を守るために
もともとが大商人の集まりから始まった、
同業者組合的な組織だけに、
バランス・オブ・チェンジの活動資金は潤沢である。
彼らは世の中に存在する三つの力のうち、カネと知恵を既に手にしていた。
そして、彼らは自らの理念を実行に移すために、残る一つの力である武力を求めた。
そして、自らが所属する組織に満足のできない、
正義感にあふれる有能な人材たちも、
バランス・オブ・チェンジのもとへ集結させた。
(引用文:ビヨンド・ゲイザー)
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※ このストーリーは個人の趣味レベルで創作を楽しんでおります。
ストーリーはフィクションであり
実在する国家・団体・企業・HP・個人等とは一切関係ありません。