【File No.6】引用

引用

 

小銃弾を超える威力を、拳銃弾で実現する。

馬鹿げた夢だと、誰もがいった。

しかし、それを諦めなかった技術者たちがいた。

 

彼らが考案したのは、特殊な比重を持つ材質で

作られた弾芯であった。

 

弾頭のサイズは通常の拳銃弾と変わらない。

しかしその重量は、体積に比して遥かに重いという、

「超重量弾芯弾頭」。

 

それは結果として、かつての対戦車ライフル並みの

威力を持つこととなった。

 

ただし、当然のことながらこの弾頭の発射には、

弾頭重量に見合うだけの発射薬が必要となる。

強装薬(ホット・ロード)を用いても、充分ではなかった。

 

拳銃弾のカートリッジ・サイズに装填できる火薬量の

限界が、技術陣の前に大きな壁として立ちはだかっていた。

 

発射できない弾頭では、役に立たない。

 

劇的な威力を生み出すはずであった弾頭は、

日の目を見ることもなく消えていくだろうと。

 

誰もがそう思っていた。

 

しかし、不可能を可能にした男がいた。

 

(引用文:ビヨンド・ゲイザー)

 

 

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※ このストーリーは個人の趣味レベルで創作を楽しんでおります。

ストーリーはフィクションであり

実在する国家・団体・企業・HP・個人等とは一切関係ありません。