衛星中継
その頃、Bison工房では、
ロンがのん気にテレビでメジャーの試合を観戦していた。
「このジョウジマってバッター、なかなかやるな。
あの低めのとんでもないクソボールをスタンドに叩き込みやがったぜ
こいつ、おっさんと同じ、ジャパニーズだろ?」
「そうだな。俺の故郷の球団出身さ」
「おっさんにも故郷があったのか」
「ところで、ロン、今日はお前は行かなくて良かったのか?」
「はぁ? ああ、Destinyの護送ね。
マックスとキャサリンが護衛に付いてりゃ
俺様の出番なんざありゃしね~よ」
「まぁ、そうだな」
その時、ロンが見ていた野球中継がいきなり臨時ニュースに切り替わった。
「ちょ! 待てよ、今良いとこなんだって!」
不機嫌そうにテレビに向かってぼやき出すロンの目が点になった。
「ニューヨークに武装テロ出現って? あいつらが何でテレビに映ってるんだ?」
ロンのその声に、私もテレビの前に駆けつけ、二人は思わず声を揃えて叫んだ。
「美味しすぎる!」
どうやらこの二人は事の成り行きを全く理解出来ていないのか・・・はたまた、
そんな事態などJusticeにとってはへでもないというのか・・・
どちらにしても事の重大性はテレビのキャスターの緊迫した声と、
飛び込んでくる物々しい映像とが、嫌が上にも世間の目を引き付けていた。
現地キャスターは、張り詰めた声でマイクに向かって叫んでいる。
「武装集団は、一般車両に発砲し国連本部に向かっている模様です!
自爆テロとの情報も入ってきております!
只今、ブロード・ウェイ一体はFBIとニューヨーク市警の手によって
完全に通行規制がひかれています!」
上空ヘリから捉えたライブ映像がテレビで放映され、
仕組まれた捏造報道が始まった。
Justiceのメンバーはテロ犯にしたてられ、
ワイマール博士も含めての、
公開処刑がある機関によって今行われようとしていた。
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※ このストーリーは個人の趣味レベルで創作を楽しんでおります。
ストーリーはフィクションであり
実在する国家・団体・企業・HP・個人等とは一切関係ありません。