【File No.1】ブロードウェイ

ブロードウェイ

 

City of New York

そこは、アメリカ合衆国最大の都市、

世界的大都市の一つでもある。

 

2001年9月11日、

アメリカ同時多発テロ事件が発生、

ニューヨーク世界貿易センタービルが崩壊。

2973人の犠牲者(犯人含む)を出すなどの甚大な被害を及ぼした。

 

2007年4月10日、

そのニューヨークを舞台に今再び

大々的なテロ事件が

ある機関の手によって

演出されようとしていた。

 

ニューヨーク・タイムズスクエア。

 

 

そこは、多くのハリウッド映画の舞台として使われることでも有名で、

「ディープインパクト」 「エンドオブデイズ」「スパイダーマン」

「メン・イン・ブラック2」「バニラ・スカイ」 「34丁目の奇跡」等々に登場するように、

アメリカを象徴するもっともアメリカらしい場所。

ニューヨーク区・マンハッタン島のハゾソン川沿いに位置する。

 

そのタイムズスクエアと繋がるBroadwayは、

 

 

マンハッタン南端のバッテリー・パークを起点とし、

北端のイースト・リバーと交差する形で

マンハッタン島を南北に貫通する20km以上も続く長い道路。

 

今、ブロード・ウェイを走っているJustice車両は、

イーストサイド、イースト川のタートル湾を見下ろす土地に位置する

国連本部ビルへとワイマール博士を護送中であった。

 

元国防総省長官から、

ワイマール博士の存在を知りえたJusticeは、

博士を証人として国連議会に出廷させる為、

博士の身柄を国連に引き渡す事になった。

 

ワイマール博士は、10数年前、

ある機関の言いなりとなって

インプラントによる人体実験を実際に行った人物である。

 

その博士が国連議会に出廷するという行為は、

ある機関の人間達にとっては大きな脅威であり、

何としても阻止せねばならない事態でもあった。

 

先頭を走るマックス・デニーロは

黒のジェットヘルに、Barracudaの刺繍が入った革ジャン、

鈍く光沢を発するタイトな革パンの黒一色で身を染め上げ、

モントーク1200 を意気に転がしていた。

 

 

ジェットヘルに埋め込まれたヘッドフォンから

後ろを走るスピード・キングの声が飛び込んできた。

 

「やけに警察が多くないか?」

 

マックスは周りを見渡しハンズフリーマイクで答えた。

 

「のようだな。10m先にも白バイが待機してるぜ」

 

 

と、その時

待機していた白バイがけたたましいサイレンと共に走り出した。

後方からも数台の白バイが一斉に追い上げてくる。

 

「何のまねだろね」

 

マックスは余裕声でキングに無線で話しかけた。

 

すると、

後方から追い上げて来た白バイの隊列は、

Justice車両を抜き去り前方車両をことごとくブロード・ウェイから排除しにかかった。

 

付近に間隔を置いて待機していた相当数の警察官が慌しく動きはじめ、

通行車両、歩行者をブロード・ウェイから一斉に排除する交通整理を行い始めた。

 

あっという間に20kmに渡る道路区間から、車と人の往来が消えた。

 

「タンバー長官、交通整理は完了しました!」

 

付近に待機していたFBI長官、タンバーの車の車載無線が伝達した。

 

「悪く思うな、上層部には逆らえん・・・」

 

タンバーは、そう独り言を呟いて無線に出た。

スピード・キングの後ろからは、

グランド・ハマーが運転するFORD-F650が今日は別バージョン で付いてくる。

 

 

その馬鹿でかいハマーの車の2列目セカンド・シートに

ワイマール博士が落ち着きの無い素振りで座っている。

 

3列目以降は、リヤハッチゲートまで1つの大きな部屋に成っており、

そこには様々な機材が備え付けられていて、

まるで走るコンピュータ・ルームの様でもある。

 

そこで複数のモニターを集中管理している、

コンバット・デェイ・ジーが先ほどのタンバーへの無線を傍受していた。

 

「タンバーのおやじが、何か企んでいやがるぜぇ~~」

 

隊列を組むそれぞれのJusticeメンバーに無線で知らせた。

ブガッティ・ヴェイロン のハンドルを握って最後尾を張るのはキャサリン・ローズ。

 

「どっからでも掛かってらっしゃい」

 

ヴェイロンの助手席足元には、黒光りする相棒が身を潜めている。

 

 

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※ このストーリーは個人の趣味レベルで創作を楽しんでおります。

ストーリーはフィクションであり

実在する国家・団体・企業・HP・個人等とは一切関係ありません。